あおり運転が該当する10の行為と罰則
法規・手続き2026年9月7日

あおり運転という言葉は広く使われていますが、法律上は妨害運転罪として、対象となる行為が具体的に定められています。2020年6月30日に施行された規定で、何が該当するのかを知らないまま「あおられた」「あおっていない」と言い合っても噛み合いません。定められた10の行為と、その重さを整理しておきましょう。
対象になる10の行為(前半)
- 通行区分違反
- 急ブレーキ禁止違反
- 車間距離不保持
- 進路変更禁止違反
- 追越し違反
対象になる10の行為(後半)
- 減光等義務違反
- 警音器使用制限違反
- 安全運転義務違反
- 最低速度違反(高速自動車国道等)
- 高速自動車国道等駐停車違反
「妨害する目的」があるかどうか
これらの行為そのものは以前から違反ですが、妨害運転罪が成立するのは他の車両等の通行を妨害する目的で行われた場合です。前の車に近づきすぎただけと、進路を譲らせるために詰めたのとでは扱いが変わります。目的が問われる点が、通常の違反との大きな違いです。ドライブレコーダーの映像や走行の経緯から、繰り返し詰めた、進路を塞いだといった状況が判断材料になります。
罰則の重さ
妨害運転をした場合、最大で3年の拘禁刑に処せられます。さらに、妨害運転により著しい交通の危険を生じさせた場合は最大で5年です。いずれも運転免許は取り消しとなり、一定期間は再取得できません。反則金で済む違反とは性質が異なります。違反点数も25点または35点が付き、前歴がなくても欠格期間が生じます。一度の行為で運転する資格を失う重さだと考えてください。
クラクションとパッシングも対象
警音器使用制限違反と減光等義務違反が含まれている点は見落とされがちです。危険を知らせる目的以外でクラクションを鳴らす、後続車がハイビームを浴びせ続けるといった行為も、妨害の目的があれば対象になります。手を出していない、接触していないから問題ない、とはなりません。相手に危険を感じさせる行為そのものが対象で、結果として事故が起きたかどうかは要件ではありません。
被害に遭ったときの対応
その場で応戦せず、速度を落として車間を空け、可能であれば人のいる場所へ避難します。ドライブレコーダーの映像は有力な資料になるため、上書きされる前に保存してください。停車させられた場合は、窓とドアを閉めたまま110番通報するのが基本です。相手の車のナンバーや特徴を覚えておくと、通報の際に伝えやすくなります。
まとめ
妨害運転罪は10の行為が対象で、妨害の目的があるかどうかが分かれ目です。最大3年、危険を生じさせた場合は5年の拘禁刑となり、免許も取り消されます。クラクションやハイビームも含まれる点は押さえておきましょう。
詳細は警察庁のページで確認してください。





