対物賠償が無制限でも足りない場面と対物超過の特約
自動車保険2026年9月19日

対物賠償を無制限にしているから、相手の車は全部直せる。そう思われがちですが、実際には支払われる額に上限が生まれる場面があります。その差を埋めるのが対物超過修理費用特約です。仕組みと、付けるかどうかの考え方を整理します。
相手の車の時価額が上限になる
事故で相手の車を壊した場合、賠償の対象になるのはその車の時価額までです。時価額とは、同じ年式と状態の車を買い直すのにかかる金額で、年数が経つほど下がります。修理費が時価額を上回ると、上回った分は賠償の対象から外れます。無制限というのは支払いの限度額のことで、時価額の考え方を超えるものではありません。
古い車ほど差が出る
たとえば時価額が30万円の車に、50万円の修理が必要になったとします。この差の20万円は、相手が自分で負担するか、修理をあきらめるかになります。相手が納得せず、話し合いが長引くのはこうした場面です。年式の古い車、生産が終わった車ほど、時価額と修理費の開きは大きくなります。
対物超過修理費用特約とは
この差額のうち、自分の過失の割合に応じた分を補償するのが対物超過修理費用特約です。支払われる額は、修理費から時価額を引いた金額に、自分の過失割合を掛けて計算します。1事故につき50万円までとしている保険会社が多く、無制限を選べるものもあります。相手が2台いれば、それぞれについて限度額が適用されます。
条件がついている
どんな場合でも出るわけではありません。次のような条件が付いているのが一般的です。
- 相手が実際に修理することが条件になっている
- 事故の翌日から6か月以内など、修理の期限が決められている
- 支払われるのは自分の過失割合の分だけ
- 相手が修理せずに買い替えた場合は対象外になることがある
付けるかどうかの判断
保険料の上乗せは大きくありません。一方で、対象になる場面は決してまれではなく、街中の追突や駐車場の接触でも起こり得ます。自分が加害者になった時に、相手との交渉を長引かせない備えだと考えると分かりやすいでしょう。すでに付いている契約もあるので、まず証券で有無を確かめてください。
まとめ
対物無制限でも、相手の車の時価額を超える修理費は原則として出ません。その差を埋めるのが対物超過修理費用特約で、限度は50万円が一般的です。相手が実際に修理することと、期限内であることが条件になります。更新の案内が来たら、付いているかどうかを一度確認してみてください。





